スポーツバイクの乗車前チェック
出発前の点検は、大切です。
マシントラブルを未然に防ぐことは、安全で快適なライディングを楽しむことができます。
乗車前のほんの数分に、簡単なチェックを行ってください。久しぶりに乗る場合は、とくにチェックを!
- フロントホイールを地面から軽く持ち上げてください。
- そのまま落とします。ネジがゆるんでいると異音がします。
変なビビリ音がする場合はヘッドパーツの緩みを疑ってください。リア側も同様にして落としてください。タイヤの弾む音とチェーンのちゃらつき音以外の「異音」がする場合は要チェックです。 - ハンドルの固定力をチェックします。フロントホイールを両端ではさんでみてください。その際、力を入れるのはほどほどに。無理な力がかかるとホイールやフォークコラムに負担がかかってしまいます。ステムが長い場合はテコの原理でどうしても動いてしまうので要注意を。
- ハンドルがまっすぐに固定されているか確かめてください。ハンドルとブレーキあたりの重なり具合を目安にすると傾きが分かります。
- 前後ブレーキの効き具合とヘッドパーツのガタをみてください。
ブレーキ本体が前後に動いてしまう場合は、リンクのガタと固定ボルトの緩みをチェックしてください。
「カクカク」という手ごたえがある場合は、ヘッドパーツが緩んでいるか、玉当たり調整に不具合がある証拠です。 - ブレーキ本体が前後方向に動いてしまう場合は、リンクのガタと固定ボルトのゆるみをチェックする。「カクカク」という手ごたえがある場合はヘッドパーツが緩んでいるか、玉当たり調整が上手くいっていない証拠。前ブレーキを軽くかけ、ハンドルを前後方向にゆさぶるようにするとチェックしやすくなります。
- ハンドルを切ってヘッドのガタつきをチェックしてください。タテ・ヨコ2方向に力をかけてゆさぶってみましょう。
- ハンドルを持ち上げて左右に切ってみましょう。
どこか1カ所で引っ掛かりがある場合はベアリング、ボールレースが傷ついていることが考えられます。最も多いケースは、進行方向にまっすぐなハンドル位置で止まるクセがつく場合。玉当たり調整を何度やっても直らない場合は、末期症状です。ヘッドパーツごとの大掛かりな交換作業が必要になります。日頃こまめにチェックし、ガタを発見したらその都度調整し、直すようにしましょう。 - ブレーキレバーの引きしろは左右同じぐらいになるように調整します。ブレーキレバーの先端のアジャスターバレルで微調整してください。あまり大きく調整が必要な場合はワイヤーをブレーキ本体で張り直しましょう。
- ブレーキシューが片利きしていないかを見ましょう。
- シューが正確な角度であたっているかを見ます。
とくに気をつけたいのは雨中走行後。シューが極端に減るとリムの内側に入り込んでしまったり、タイヤサイドに当たってサイド切れバーストなどの事故を引き起こすこともあります。いつでも交換できるように常にスペアのシューを用意しておきましょう。 - ワイヤーを解除してシューの減りや変磨耗をチェックします。
棒ヤスリなどで削って修正してやればいい場合もありますが、その場合は応急処置として考えておきましょう。
同時にシューの溝に詰まった小石なども掃除してください。 - ホイールを浮かして回転させ、リムの振れを見ます。リムの振れはシューとの間隔を見てチェック。
- タイヤのブロックの減りを見ます。ひび割れや傷がないかも確かめておきましょう。
- 空気圧を確かめてください。
メーター付きのフロアポンプなどで正確に充填します。指定空気圧はタイヤによって異なるので、サイドの表示を確認してください。好みの空気圧も覚えておきしょう。瞬間的にかかる大きな力に備えてパーツの固定は確実にしておきましょう。 - シートピンの固定を見ます。左右に力をかけてみましょう。
- シートピラーのヤグラ部の固定を見ます。
- サドルがまっすぐに固定されているかの確認をします。しっかり締めこんだつもりでも、ショックでサドルが「おじぎ」してしまうことがよくあります。また、ピラーのヤグラ部に切られた溝が削られてしまい、固定力が弱くなってしまう場合もあり、そうなったピラーは使い物になりません。常にボルトをがっちり固定しておきましょう。
- レバーが確実に固定されているか、ホイールがまっすぐに入っているかを確認してください。
- リア側のレバーについても確認。くれぐれも固定は確実にしましょう。
- クランクに力をかけてみましょう。ガクガクした手ごたえがあった場合は、ワンとBBカートリッジの勘合部をチェックしてください。一度フレームから取り外してグリスを塗れば音鳴りやガタが解消することがあります。カートリッジ本体にガタが出てしまった場合は、玉当たりで調整できる製品以外は交換となってしまいます。
- ペダルを握って力をかけてみましょう。
- フレームにヒビなどがないかチェックしましょう。
フレームの事故を防ぐコツは、こまめにクリーニングをすること。
日頃からバイクをきれいにしておくことで、クラックなどが発見しやすくなります。